配信データは、目的に必要な部分だけを別表にします
生成AIへ配信データを渡す前に、「何を知りたいのか」を一つ決めてください。たとえば、同じアプリで二つの月の配信時間と獲得値を並べたいなら、その比較に必要な期間と項目だけを使います。
元のファイルを丸ごとアップロードする必要はありません。月別の数字と、ユーザー名やID、個別の対応メモが同じシートに入っていることもあります。分析に使わない情報までAIへ渡さないよう、作業用のコピーを先に作りましょう。
最初に質問と対象範囲を決める
まず、対象の配信アプリと期間を決めます。複数のアプリをまとめると、獲得値の名称や配信時間の保存形式が異なり、そのままでは同じ意味として比べられません。
質問は、手元の記録で答えられる形にします。「先月と今月で配信時間はどう変わったか」「配信時間と獲得値は同じ方向へ動いたか」など、見る項目を先に示します。対象期間もAIへの指示に入れてください。
必要な列だけを作業用の表へ移す
作業用の表には、アプリ名、対象月、項目名、値のように、質問へ答えるための列だけを移します。ユーザー名やアカウントIDは、個人別の比較が目的でなければ必要ありません。
個人別の並びが必要な場合でも、本名や配信名をそのまま残さず、元表とは別に管理する作業番号へ置き換えます。人数が少なく、月やアプリとの組み合わせだけで本人が分かる場合は、個別データをAIへ渡さず、合計や範囲へまとめます。
数値の横にある自由記述も自動的には移しません。元表には体調や家庭の事情を含むメモがあります。配信時間と獲得値を比べるだけなら、そのメモは分析対象から外してください。
必要な説明があるときは、個別事情を書き写す代わりに、「通常回ではない」「月の途中まで」といった比較条件だけを付けます。誰の、どんな事情かをAIへ伝えなくても、集計条件は説明できます。

単位、空欄、ゼロの意味をそろえる
配信時間の形式を確認してください。原表には、Excelの時刻値、「○時間」という表記、「○時間○分○秒」という文字列が混在しています。同じ列へ並べるなら、時間または分へそろえ、単位を列名に書きます。
空欄とゼロも分けます。空欄は記録がない状態、ゼロは記録された値がゼロである可能性があります。意味を確認できない空欄を、AIへ一律にゼロとして計算させないでください。
項目名も元表に合わせます。アプリによって「獲得ポイント」「獲得ダイヤ」など表記が異なるため、同じ列へ入れたから同じ尺度になるとは限りません。別の指標は分けたまま渡します。
AIには、「空欄は計算から除外する」「単位は時間」「異なる獲得指標は合算しない」のように、作業用の表で決めた扱いを伝えます。欲しい出力も、比較表なのか確認事項の一覧なのかを指定しておきましょう。

入力前にデータの扱いを確かめる
利用するAIサービスの現行案内を読み、入力内容がどのように保存・保持されるか、自分の製品と設定に合わせて確かめてください。OpenAIのサービス内でも、製品や契約、設定によって扱いが分かれます。
利用条件を読んでも外部へ出せるか判断できない社内データは、入力しません。個別の報酬、契約、相談記録を含む原表は手元に残し、AIへ渡す作業用の表とは分けて扱います。
アップロードする直前に、先頭から数行だけでなく、表の末尾や自由記述列も見てみましょう。名前を消していても、別の列やシートにIDや個別メモが残っていれば、元のファイルを渡すことになります。
AIの結果を元の表と照らし合わせる
AIから比較表が返ってきたら、使った行数、期間、単位、空欄の扱いを見てみましょう。元の作業用表から代表的な行を選び、値が同じか照らし合わせてください。
二つの数字が一緒に増減していても、片方を原因とは決めません。月次レポートでも、配信ユーザー数が減る一方で獲得ポイントが高い時期があり、同じ動きをしない期間が分けて扱われています。
数字に違和感があれば、AIへ説明を重ねる前に元表へ戻ります。文字列の時間が計算から外れていないか、空欄をゼロにしていないか、別アプリの獲得指標を足していないかを見直しましょう。
生成AIへ渡す配信データは、多いほど良いわけではありません。質問に必要な範囲へ絞り、単位と欠けている値を説明し、返ってきた結果を元の表で確かめられる状態にしておくことが大切です。



